ピアリング会員のみっさです。9月26日に第42回ピアリング笑顔塾 公開オンラインセミナー「子宮頸がんの治療と生活」に患者代表として登壇し、第2部のトークセッションで、同じ子宮頸がんサバイバーの皆さんとの対談形式でお話しする機会をいただきました。
そのセミナーの様子をレポートします。
第1部は、ピアリング顧問医師である 西川 忠曉先生の講義 「子宮頸がん治療の“今”を知る」 と 「質疑応答」 が行われました。

西川先生の講義を拝聴し、改めて子宮頸がんは決して他人事ではなく、女性にとって身近な病気であることを実感しました。
子宮頸がんの予防に取り組むこと、そして定期的に検診を受けることの大切さを改めて考える機会となりました。 講義を聴きながら、私自身がこれまで受けてきた治療についても振り返っていました。

講義では、子宮頸がんという病気についての基本的な説明から、手術、CCRT(Concurrent Chemoradiotherapy:同時化学放射線療法) などの治療全般について、ポイントを押さえて説明いただきました。
子宮頸がんは、結婚・出産という重要なライフイベントに直面する世代に多いがんです。
対象は限られるものの、条件を満たす場合は、子宮頸部の出口を切除して子宮体部と直接つなぐトラケレクトミーと呼ばれる手術法があることなど、妊孕性温存のための医療についてのご説明もありました。
また、新たながん治療薬である「ADC(抗体薬物複合体)」の開発が急速に進んでいることを知り、子宮頸がん治療の選択肢が広がる可能性を感じ、希望を持つことできました。
近年、医療は進歩し、治療のガイドラインに基づいたさまざまな治療法や選択肢が増えています。患者一人ひとりの病状だけでなく、ライフスタイルや希望も踏まえながら、治療について考え、選択していくことの大切さを改めて感じました。

講義の後は、「質疑応答」タイムで、事前に寄せられた質問について、西川先生にご回答いただきました。
「高度異形成」、「子宮頸がんワクチン」、「転移・再発」についてなど、様々な質問が寄せられ、どれも関心のある内容でした。

質疑応答を通して、この病気と向き合っているのは自分だけではなく、多くの方がそれぞれの思いや悩みを抱えながら過ごしているのだと改めて実感しました。
第2部は、私が登壇したトークセッション「「子宮頸がんとともに生きるために」です。

私は「子育て中のがん治療」と「看護師であり患者でもある立場」という2つの視点から、自身の経験をお話させて頂きました。
ともに登壇した ピアリング会員のMi-Yuさんは、シンガーソングライターの活動をしながらの治療についてのお気持ちや主治医とのコミュニケーションなどについて、また、NPO法人オレンジティの植木さんからは、治療と仕事の両立について「治療のために安易に退職を選択するのではなく、勤務先の制度を事前に確認し利用できる制度を活用しながら治療を続けること」の大切さについてアドバイスがありました。
今回、ピアリングやお二人の活動についてお話を伺い、患者同士がつながり、支え合える場所があることは、とても大切なのだと感じました。
トークセッションの最後に、西川先生が、
「医師は、患者さんのペイシャントジャーニーの伴走者であるということを意識して治療に臨むようには心がけています。治療の選択肢が増えてきたことによって患者さんそれぞれのナラティブに応えることができるようになってきたのかなという風に考えています。」
と仰ってくださったことが印象的でした。
患者の様々な状況について寄り添って考えてくださる先生の言葉が温かく胸に響き、とても励まされました。

現在、私はまさに治療の真っ最中です。2歳の息子を育てながら治療を続けています。
子どもの成長を見守りたいという願いと、自分自身の身体や治療と向き合わなければならない現実。その間で何度も葛藤を繰り返してきました。そして、この問題は決して患者一人だけで抱えるものではなく、家族みんなで向き合っていくものだと実感しています。だからこそ、家族や周囲の人、社会の支援に頼ることの大切さを改めて感じています。
また、私は看護師として多くの患者さんと関わってきましたが、自分自身が患者になったことで初めて気づいたことがたくさんありました。
患者の立場になると、医療者に相談することさえ遠慮してしまい、限界を迎えてからようやく助けを求めることもありました。実際に治療や副作用と向き合う中で感じたのは、患者さんは想像以上に我慢をしているということです。
一方で医療者だった頃の私は、日々の業務に追われる中で、患者さんの小さなサインや声にならない思いを十分に受け止められていただろうかと考えるようになりました。患者になった今、看護のあり方や医療者としての関わり方について改めて学び直しているところです。
今回の登壇では、患者としての経験と医療者としての視点の両方から感じたことを率直にお話しさせていただきました。
私の経験が、今まさに治療と向き合っている方やそのご家族、そして医療従事者の皆さまにとって、少しでも何かのヒントや励みになれば幸いです。
今は自分自身の治療と向き合う日々ですが、いつか私も、自分の経験を誰かと語り合ったり、同じ病気と向き合う仲間同士が支え合える場を作ることができたらいいなと、密かに思っています(笑)

今回の講義は、子宮頸がんについて知識を深めるだけでなく、患者&医療者として、そして一人の女性、母として、これから自分にできることを考える貴重な機会となりました。
このような貴重な機会をくださった主催者の皆さま、ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました。
この学びを大切にしながら、これからもSNSを通して、「一人で抱え込まなくていいこと」「自分の気持ちを大切にしていいこと」を大切にしながら、アラフォー主婦として病気と向き合う何気ない日常や、その中で感じたことを発信していきたいと思います。
(文:ピアリング会員 missa(@missa)、ピアリング事務局)
