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ぴあれぽ vol.30 告知から1年間、私を支えてくれたおすすめの本 byりぼん

入院中、治療中、なかなか外出ができない中で、読書をされた方も多いかもしれませんね。また、告知されたばかりの方は、参考になる本を探しているところかもしれません。
今回は、ピアリング会員のりぼんさんが、おすすめの本のレビューを寄稿してくれたのでご紹介しますね。ぜひお手に取ってみてください。

告知から1年間、私を支えてくれたおすすめの本

こんにちは。ピアリング会員のりぼんです。
個人的なことですが、20203月に乳がんを告知されてから1年が過ぎました。最初は何もわからず途方に暮れる中、何をどうすればいいのかも全くわかりませんでした。

なかなか話を聞ける人はいないし、コロナ禍で病院の患者会なども中止されてしまい、いろいろとネットで検索しまくったり、それで却って情報に翻弄されてしまったり、きっと私と同じような方も多かったんじゃないかな?と思います。 

そんな中で、「読書」と「図書館」が大好きながん患者1年生の私を支えてくれたものの一つが、やっぱり大好きな「本」でした。ここでそのなかの4冊をピックアップしてご紹介したいと思います

1冊目は、自分の病気について正しく知るための本

「患者さんのための乳がん診療ガイドライン日本乳癌学会(編) 金原出版」

がん告知前後の、ネット検索に疲れ果てたころに手に取った本です。「これから診断や治療に臨むけれど、いきなり乳がんといっても何から調べればいいかわからない」という方々におすすめだと思います。

乳がんの「標準治療」=「エビデンスに基づいて最も効果的と考えられている治療」について基本的な内容を患者さん向けに書いており、結構ボリュームがありますが当時はそれこそ必死で読んでいました。

診断・治療の基本的な知識もQ&A方式で記載しているので、「どうも活字は苦手で」という方も、まずは知りたいことから読むという使い方で手に取ってみてはいかがでしょうか。

(なお、「患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2019年版」は日本乳癌学会のHPhttps://jbcs.xsrv.jp/guidline/p2019/guidline/でも閲覧可能です。)

2冊目は自らを守るための取り組みを勉強するための本

「聖路加国際病院乳がん術後の心と体を守るダイエット-」山内 英子/監修 — 女子栄養大学出版部

先日、ピアリングでも紹介されていた
NHKの番組にも出演されておられたので、ご存知の方も多い、聖路加国際病院の山内先生(大人気の先生だとか!)が監修された本です。手術~抗がん剤~放射線と次々治療をこなしていたときは副作用もそれなりにあり大変だったものの積極的に病気と戦って「治療している」という実感がありました。

ようやく、一連の初期治療を終えて、これから10年間のホルモン治療と経過観察という段階に入ったところ、ほっと一息つくどころか逆に落ち着かない気分になり、「再発を防ぎ、これからの健康を守るために何ができるのか知りたい!」ということで手にしました。

体重を維持することによる再発予防効果を検証し、食事と運動にどのように配慮すればよいか具体的に分かりやすく解説して下さっています。ともすれば巷には極端な食事療法などが流布していたりするのですが、「本」からの知識は信頼性の面で優れているのではないかと思います。

3冊目は心のケアについて考える助けになった本

「人生で本当に大切なこと-がん専門の精神科医・清水研と患者たちの対話」稲垣 麻由美著 KADOKAWA
告知でどん底に突き落とされ、治療を続ける中でもがきつつ、なんとかメンタルを立て直して来たのですが、初期治療が一段落しこれから10年にわたって治療を継続する中で、自分なりに心の在りようを整えたいと思って手にしました。

見開きのページに『本書は「精神腫瘍科の存在を、がん患者とその家族に知ってもらいたい」という一人のがん患者の切実な思いから生まれました』と記載されており、乳がん・子宮がんを含む7つの患者さんの病との向き合い方、エピソードが描かれています。治療中はコロナもあり外出もままならず、人とも会えず寂しい毎日でしたが、「いっそのこと本を通じてじっくりと自分と向き合う時間しよう!」と思って、心の中で著者や本文中の患者さんと静かに語らう如く楽しみました。

4冊目は最後に一つだけ。実用書ではなく小説

「スウィート・ヒアアフター」 よしもと ばなな著 幻冬舎

東日本大震災の被災者に寄り添う気持ち、大切なもの、当たり前の日常を突然断ち切られてしまった人達の中の少しでもこの物語で救われるならばという思いで書かれた物語です。

辛さや悲しみを抱えながらも、日々の暮らしがあり、ささやかな希望につながっていく、自分自身にも投影して、なんだかあたたかな気持ちで読み終えた本です。

以上、ただの本好きなだけの私のおすすめということなので、他にも色々と良い本があると思うのですが、大変なことも多い毎日の中で、より良く毎日を過ごすために手に取ってみたいなぁと思うような本があれば嬉しいです。読んでくださって、ありがとうございました。

 文:ピアリングレポーター・byりぼん 編集:ピアリング編集部

               
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