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【ドクターズコラム】教えて!瞳先生〜リュープリンと妊孕性〜

ピアリング顧問ドクターの鈴木瞳先生からピアリングに届いたコラムをご紹介します。
今回は「リュープリン」について。リュープリンの治療をしている方、これから受ける方はぜひ読んでみてくださいね。

そもそも「リュープリン」ってどういう治療?

リュープリン注射は、乳がんホルモン療法として使われるLH-RHアゴニストという薬剤の一つで、女性ホルモンのエストロゲンが作られる卵巣に、直接働きかけてエストロゲンの合成を抑制しています。

そのため、再発リスクの高い乳がんや35歳未満の若年層では、タモキシフェンに上乗せして注射することで、乳がん再発予防効果が認められています。
しかし、化学療法を行っていない腋窩リンパ節転移陰性の再発低リスクの患者さんでは、再発率や生存率に明らかな上乗せ効果があるとは言えない結果になっています。

さて、卵子の元である原子卵胞というのは、生まれた時すでに卵巣内にあり、新しく作られることはなく、年齢とともに老化し、数も低下していきます。

化学療法に併用するリュープリンは、卵胞の発育を抑制して未成熟卵胞優位の状態に保つと期待されており、化学療法が誘発する閉経を減少させる可能性が報告されています。

また、併用することによる有害事象もほとんど報告されていません。しかし、生殖機能維持の有効性までは明らかになっていません。そのため、化学療法中の生殖機能維持目的のリュープリンについては、主治医とよく相談して、投与するかどうか決めましょう。

テキスト:鈴木瞳先生(一宮西病院・乳腺外科 ピアリング顧問)

               
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