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【開催レポート】女性を支える「骨盤底筋」を学ぼう

こんにちは。ピアリング婦人科チームリーダーのミサです。今回は6月25日(土)に開催された、第25回 ピアリング笑顔塾 女性を支える「骨盤底筋」を学ぼう〜尿モレ対策・姿勢・体型に効く!〜についてレポートします!

【開催概要】

第一部「骨盤底筋を知ろう」

北 奈央子先生 株式会社ジョコネ。代表取締役
NPO法人女性医療ネットワーク理事、女性のヘルスリテラシー専門家

第二部「骨盤底筋を鍛えよう」

南方和美先生 健康運動指導士、メディカルトレーナー、naturally代表

130人以上の申込み殺到!悩んでいたのは私だけじゃなかったんだ

今回、申込時にアンケートをお願いして、119人の回答を頂きました。内容は、年齢、がん経験、そして「尿もれ経験」などです。

その結果「尿もれを経験したことがありますか?」の問いに「はい」の人が約58%(69人)何らかの理由で過去に経験がある人が約32%(38人)これまでに尿もれをまったくしていない人は、たった1割だったと判明!(12人)

参加者の年齢層は、50代が6割、次いで40代、60代という背景を照らし合わせても、一般の方に比べて、尿もれに悩む率が高めだそうです。
北先生は「ホルモン治療や、卵巣摘出で、女性ホルモンがなくなった影響が大きいと考えられます」と述べられていました。
でも、あきらめては、いけません!

見るとよくわかる!見たことのなかった「骨盤底筋」


レクチャーのはじめに、まずは「骨盤底筋」の模型を見せてもらいました。この写真は上から骨盤の底を見たところ。骨盤の底、意外と空洞が大きいとビックリですね。子宮・卵巣・膀胱・腸、たくさんの臓器を支えています。膀胱の中のおしっこも重そうですよね。
「骨盤底筋」、実は体幹の一つにあたり、腹筋→骨盤底筋→背筋→横隔膜とグルッと輪になって繋がって身体を安定させているそうです。尿もれ改善だけではなく、腰痛改善や、姿勢、ボディラインにも良いという秘密がここにあるのですね。

女性は身体の構造上、尿もれしやすくなっています。男性は底の穴が一つ(尿道は別の所)なのに対して、女性は底に穴が三つもあり、出産のために底の面積も広くなっています。尿道が短くて膀胱は底のすぐ上にあります。さらに身体全体の筋肉量は男性よりも3割ぐらい少ない。

現代のライフスタイルでは足腰が弱りやすく、いまや20代でもちょっとした尿もれがあるそうなんです。尿もれに悩む女性は本当に多いのです!

尿もれ、悩んでいないで、アクションしよう!

最後に北先生から、尿もれ対策の具体的な方法を教えて頂きました。
尿もれは2種類あります。
冒頭に紹介した「申込時アンケート」の、どんな時に尿もれしますか?への回答でも、一番多かったのは「クシャミ」でした。このように、お腹に力がかかった時にもれてしまうのが「腹圧性尿失禁」、もう一種類はトイレが近くなる「過活動膀胱」です。またこの2種類が混合している方もいます。 

腹圧性の場合は、まずは骨盤底筋トレーニング。過活動膀胱の場合は、骨盤底筋トレーニングに膀胱訓練も組み合わせます。膀胱訓練とは具体的には「トイレに行きたくなっても、おしっこを我慢する。我慢の時間を徐々に長くしていく」ということです。
しかし、どちらの場合も、生活への影響が大きい場合は、病院を受診しましょう。薬、治療法、手術もあります。「泌尿器科」は男性の「前立腺の病気」の人が多くて行きにくいイメージがあるかもしれません。

「女性泌尿器科」「ウロギネ」という検索ワードで女性向けの専門医を探すことができます。
(ウロ=泌尿器、ギネ=婦人科)

たかが尿もれ、されど尿もれ。手を打たずに進行して、もれやすくなりすぎると…外出も億劫、気持ちは落ち込み、健康寿命にも悪影響です。日々のコツコツとした骨盤底筋トレーニングは、ぜひピアリングチャンネルの動画を見てくださいね。

後半のQ&A編もお読みください!

「骨盤底筋」のイベント情報

「底トレⓇ」を展開している北先生よりオンラインのお試しレッスンのお知らせ

骨盤底筋を鍛えてみよう!7日間チャレンジ

7/31(日)キックオフ
8/1(月)〜8/7(日)

トレーナー向けの講座を一般の方へわかりやすく公開!オンラインでも参加できます!

第16回JHCA東京シンポジウム 2022
「ルナフィールセラピー」女性の抱える健康問題を解決するテクノロジー
~フェムテック&フェムケアにフォーカス~

9月17日(土)
講師:南方和美
テーマ
健康運動指導士が伝える『可愛いおばあちゃんになるための教科書』〜女性たちのまじめな話。骨盤底筋について〜

ピアリング編集部からお知らせと御礼

第一部「骨盤底筋を知ろう」を担当した、北奈央子先生がこの度、本を出版されました。

『女性がイキイキと働き続けるためのヘルスリテラシー』

いまの日本人女性が持つべき正しい健康知識と、自身の身体と心に意識を向けて、ヘルスリテラシー(=自分力)を磨いて欲しいという北先生の思いが詰まっています。これから社会経験を積んでいく、ピアリングの娘世代に特にお勧めの一冊です。

『女性がイキイキと働き続けるためのヘルスリテラシー』出版記念パーティ収益の一部を北先生より一般社団法人ピアリングに御寄付頂きました。
北先生とピアリングの代表上田は社会起業家を目指す勉強会での同期生です。
女性の健康を支えるという同じ志のもと、今後も共に頑張っていきたいと思います。
この度はありがとうございました。



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