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【ピアリング☆ドクターズコラム】教えて!尚美先生!~自己導尿のお話~

どうすればいい?子宮頸がんの自己導尿

ピアリング婦人科顧問ドクターの原野尚美先生から、先日のリンパ浮腫に続き、第2弾のコラムが届きました。今回は子宮頸がんの自己導尿についてです。気になるけどなかなか人に聞けない方も多いかもしれませんね。それでは原野先生よろしくお願いします!


【教えて!頸がんの自己導尿】

Q術後、尿意がなく回復しなければ退院後、自己導尿をするように言われましたが、不安です。自己導尿とはどのようなことをするのですか?

―子宮頸がんで行われる広汎子宮全摘術では、子宮の周りの組織を広範囲に切除するため排尿に関わる神経を少なからず切除することになります。現在では神経温存術式も多く行われていますが、腫瘍の大きさや進行度によっては根治性を優先して神経を大きく取らざるおえない時もあります。広汎子宮全摘術後の患者さんの排尿障害の頻度は7割にのぼり、尿意がないか感覚が弱いとされています。しかし神経は再生してくるので2年目までに7割の人は尿意が改善すると言われていますが、いつまでも尿意を感じない人も3割程度いらっしゃいます。


 尿を出しやすくする薬を飲んでも尿意が改善しない場合は退院前に自己導尿の仕方を教わります。自己導尿とは尿の出入り口(尿道)に医療用のカテーテルという細い管を、時間を決めて一日に数回入れて尿を取り出すことです。最初は難しいと感じるかもしれませんが、多くの方が数日間看護師さんから指導を受ければできるようになります。


自己導尿を続けていくうちに残尿が減ってきたり、尿意が戻ってくる場合もありますので、主治医と相談しながら続けていくことになると思います。いつか尿意が戻ると信じて気長に付き合っていけるといいですね。

Q術後、尿意がなくいつまでもトイレにこもっています。無理に力むのはよくないのでしょうか?

―腹圧をかけて排尿をすることは悪いことではありません。それを続けていくうちに尿意が戻ってくる方もいらっしゃいます。腹圧をかけることで排尿でき、残尿が少ないのであればかけて構いません。しかし、腹圧をかけてもでないこともありますので、その場合はお薬を飲んだり自己導尿などの別の方法が必要となります。

 

リンパ浮腫や排尿障害は治療の根治性を優先するとある一定の確率で悩む方が出てきてしまうのは仕方のないことですが、自分がそうなったら・・と考えると不安になりますよね。

幸いにも今は以前よりも専門外来が増えているので、悩んだら思い切って一歩を踏み出してみるのもいいと思います。あとはできることから少しずつ。
主治医に気軽に相談できないときは信頼できる看護師さんに相談してみてください。話を聞いてもらうだけでも楽になると思います!

文:原野尚美(日本産科婦人科学会専門医 公益財団法人佐々木研究所付属杏雲堂病院)/ピアリング編集部

               
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