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ぴあれぽvol.43☆第一三共ヘルスケア×ピアリング 「がん治療後のキレイを作る 肌ケアセミナー」開催レポート【①解説編】

2022年7月17日、ピアリング2年半ぶりとなる対面でのセミナーを開催しました。

化学療法や放射線治療など、がんの治療でダメージを受けた肌のケアにお悩みの方も多いと思います。今回のセミナーでは、第一三共ヘルスケア株式会社の協力を得て、医療と美容に通じた2人の専門家を招き、正しいスキンケアを学ぶとともに、セルフマッサージを一緒に体験しました。

この記事では「解説編」として、がん治療でダメージを受けた肌のケアについて、知っておきたいポイントをまとめました。(ピアリングチャンネルで、「解説編」の動画もご覧いただけます。)

放射線治療や抗がん剤治療で起こる皮膚障害

セミナーの第1部は、「術後・抗がん剤治療中に発生する、肌悩みの原因と対処法の解説」をテーマに講演が行われました。登壇したのは看護師であり、がん領域などにおいて看護師に対する情報提供活動を行う、IQVIAサービシーズジャパン株式会社 CSMS事業本部Clinical Educatorの早坂牧子先生です。

まずは、がん治療によって起こる皮膚障害にはどういうものがあるのでしょう。

放射線治療で起こる皮膚障害

放射線を照射した部分は、表皮が火傷状態になるほか、皮脂腺と汗腺がダメージを受けて、乾燥し、汗が出にくくなります。また皮膚が菲薄化し、刺激に対して弱くなります。

化学療法(抗がん剤治療)で起こる皮膚障害

抗がん剤は細胞分裂のスピードが速い細胞に強く作用し、ダメージを与えます。

正常なターンオーバーが妨げられるため、皮膚の再生能力が落ち、表皮が薄くなってしまいます。さらに皮脂腺と汗腺の働きも悪くなって乾燥するほか、外部からの刺激や細菌に対する表皮のバリア機能が失われます。

このほか、分子標的薬(EGFR阻害薬)や免疫チェックポイント阻害薬でも皮膚障害が起こります。

がん治療が始まったらスキンケア ポイントは保清・保湿・保護

抗がん剤治療中は皮脂や汗の分泌が少なくなり、乾燥肌になりがちです。肌は乾燥すると、アレルギーを起こす物質や細菌などが侵入しやすい状態になります。皮膚トラブルを予防するために、治療が始まったらスキンケアを始めましょう。

スキンケアのポイントは以下の3つ

1. 保清:肌を清潔に保つ        →洗うケア

2. 保湿:肌の保湿でバリア機能を高める →塗るケア

3. 保護:外的刺激から肌を保護する   →防ぐケア

1.洗うケア(保清)

基本はきれいに洗うことですが、ただ汚れを落とせばいいわけではありません。特に気をつけたいのは、

・皮膚に負担のない低刺激・弱酸性の洗浄剤を選ぶ

・バリア機能をサポートする保湿成分まで洗い流してしまわないように、ぬるめの温度でやさしく洗う

以上の2点です。

なぜ弱酸性がいいかというと、皮膚の表面がアルカリ性に傾くとバリア機能が乱れ、細菌や微生物などが繁殖しやすくなるからです。そして一度アルカリ性に傾いた皮膚は、健康な人なら30分ほどで元にもどりますが、敏感肌やアトピーの人は戻るまでに時間がかかります。

そして体や顔を洗う時は、手のひらを使って、汚れを泡になじませ、円を描きながらお肌を泡でなでるようなイメージでやさしく洗いましょう。

2.塗るケア(保湿)

洗うケアの後は塗るケアです。お風呂あがりは特に肌が乾燥しがちなので、15分以内に保湿剤を塗り、肌にうるおいを補給しましょう。保湿剤を塗る時につい控えめにしてしまう人もいますが、たっぷり塗るのが最大のポイントです。

また肌のキメの向きに沿って横方向に塗り込むと、しっかり角質層まで浸透して、保湿剤の効果がアップします。

3.防ぐケア(保護)

さまざまな外部刺激から肌を保護することも重要なスキンケアです。特に日焼けは皮膚にダメージを与えて、シミやたるみ、シワの原因に。そして肌のうるおいを奪ってバリア機能を低下させます。

日焼けの原因となる紫外線対策としては

・帽子や手袋、日傘、長袖の上着などで肌の露出を避ける

・肌が露出する部分には、紫外線を防ぐ効果の高い日焼け止めクリーム(SPF30以上)を使用する。ノンケミカルタイプがおすすめ

そのほか

・衣類は肌への刺激が少なく、ゆったりとした綿素材のものを選ぶ

・メイクが必要なときは低刺激の敏感肌用化粧品を使い、メイクを落とすときは、水性のジェルタイプか乳液タイプのクレンジング剤を使う(オイルタイプは洗浄力が強いので注意)といったことにも配慮してください。

抗がん剤によってできたシミへの対処法は? 気になる肌悩みに専門家が回答

Q.化学療法をするとシミが濃くなると聞きました。少しでも予防できたらと思うのですが……。

A.一般的に売られているシミ対策の化粧品は、紫外線によってできたシミに向けた商品。ですので、抗がん剤によって濃くなったシミには効果がないと考えられます。

さまざまな論文に目を通したところ、医学的に有効な対処法は見つかりませんでしたが、抗がん剤治療が終わって数ヶ月から数年経つとシミが薄くなったという情報はありました。

抗がん剤によってできたシミには、カバーメイクを試してみてください。がん相談支援センターで、がん治療による肌への影響などアピアランスの相談もできますので、利用してみるのもいいかもしれません。

そして抗がん剤治療中に紫外線を浴びてしまうと、よりシミが悪化するおそれがありますので、紫外線予防をお願いします。

 

Q.乳がんの術後の傷あとについてですが、どのようにケアをすればいいですか? また傷あとの肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)*や色素沈着を治すにはどうしたらいいでしょう。

(*肥厚性瘢痕ひこうせいはんこんとは、皮膚の傷が治る過程で障害を受けた場合に生じる傷跡のひとつです。)

A.傷あとも洗浄することは大切ですが、擦るのはよくないので泡をのせて流すくらいにしましょう。出血などがなくなった状態であれば、保湿剤を塗るケアを始めてください。最初のうちは、顔に化粧水やクリームを塗ったあとの手をそのまま乗せるくらいでいいでしょう。

肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)はテープでケアをする方法があります。肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)と色素沈着は形成外科が専門ですので、相談をするのがいいと思います。

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ぴあれぽvol.43☆第一三共ヘルスケア×ピアリング 「がん治療後のキレイを作る 肌ケアセミナー」開催レポート【②実践編】へ続く

 

               
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