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がんを経験した女性のためのボディワーク&おしゃべり会「サバ女子応援プログラム」体験レポート(2) 最新知識の習得と対話が大事! 当事者と第三者の乖離を縮めるために

神奈川県のアートフォーラムあざみ野にて開催された、がんを経験した女性のためのボディワーク&おしゃべり会「サバ女子応援プログラム」。

全3回のプログラムの2回目にあたる9月2日のウォーキング+おしゃべり会に、自身、家族、友人にがんの経験がなく、がんに関する知識もほとんどない私、ライターの吉野が参加した感想をお伝えする本レポート。本日は、第2弾をお届けします。

※1回のみの参加も可能

共感と寄り添いに満ちたおしゃべり会

運動プログラムを終えると、参加者の距離はさらに縮まり、リラックスムード。

続いて、おしゃべり会です。テーマは、「新しい時代になって、一歩踏み出せたこと、前に進めたこと」。5名1組に分かれた各組に、ピアリングのスタッフが一人ずつファシリテーターとして参加し、おしゃべり会が円滑に進むように話題提供や進行をする細やかな気配り。

無理に話さなくてはいけないという雰囲気はなく、話すのが苦手な人でも気持ちが楽になるように配慮されています。

同じ疾患でもそれぞれの人が違う治療の経過をたどり、さらに家庭環境もさまざま。
おしゃべり会では参加者同士で、辛かった出来事の共有や共感とともに、各人特有の心身や環境への寄り添いの気持ちがありました。そこには医療的な専門用語とは違う体験者だけの「共通言語」のようなものがあり、それがとても温かく感じました。

時間が過ぎても、話し足りない!皆さん、とてもイキイキとした表情です

会が終了すると、参加者の皆さんは体を動かしたことによる心地よい疲れと精神的な充足で、晴れ晴れとした表情。

参加者に今回の感想を聞いてみると、下記のようなお話をしてくださいました。

「サバ女子応援プログラムで、初めてインターネット上ではないリアルな集まりの場に参加しました。それまでは外に出るきっかけがないまま自宅に引きこもっていましたが、このプログラムを知り、体を少しずつ動かしてみようと思い、一歩踏み出しました。外に出るのがとても楽しくなりました」。

「抗がん剤治療の時期は外に出る機会がなかったけれど、このプログラムで久しぶりに家族や病院関係者以外の人と接し、気持ちがとても明るくなりました。姿勢を良くして前を向くという先生の言葉にも刺激を受けたので、意識して体を動かし、気持ちを明るく前向きにしていきたいです」。

ピアリングというSNSから始まったリアルなコミュニケーション。
インターネットの普及により、サバイバーさんの世界は拡がっているのだなと感じました。

がんサバイバーと周囲の人との意思疎通に必要なこと

今回、サバ女子応援プログラムに参加して感じたのは、私が思っている以上にがんサバイバー当事者の方々は明るくパワフルであるということ。

「がんサバイバーだからといって、必要以上に手厚く配慮をしてくださる方々がいらっしゃいますが、それを心苦しく思うサバイバーは多くいます。
実際に私は、告知を受けてから治療を経て現在に至るまで、体調がつらい時期以外は、継続してこのような患者会に参加できるくらい、動けています。治療の苦痛を緩和する薬ができたり、医療の進歩とともに患者の活動範囲は広くなり、精神的な苦痛も和らいできているのではないでしょうか」
という参加者の声を聞き、周囲の漠然としたサバイバーへの印象からくる重たい配慮や方向性の違う気配りと、サバイバーの皆さんの実態には少なからず隔たりがあるのではないかと感じました。

もちろんサバイバーの皆さんには個人差があるので、すべてのサバイバーに上記のような齟齬が当てはまるとは言えません。しかし、医療の現状と、それに伴うサバイバーの心身の状態の変化について、最新の情報を得ることで、当事者と周囲の人の意識の乖離を軽減することができるのではないでしょうか。

今後さらに、女性が仕事を持ち家庭と両立していくことが当たり前になります。

働きながら、家事をしながら、育児をしながら、介護をしながら、がんに罹患する可能性は大いにあります。
その時、家族や職場の仲間たちはどのように対応すればよいのか。正しい知識の習得とともに、実際のサバイバーさんの話しに耳を傾けることが大切だなと感じました。

一般社団法人ピアリングでは、企業におけるがん治療と就労の両立支援に目を向け、このような当事者と周囲の人との隔たりを少しでも埋め、がん罹患者が継続して仕事ができるよう、実体験に基づいた具体的なアドバイスを提案するサポートブック「がんと向き合う職場のために~女性がん経験者200人の声~」を作成する等、積極的に取り組んでいます。

サバ女子応援プログラムのレポートは以上です。

参加させていただき、お会いした方々の素敵な笑顔に私もパワーを頂くことができました!

史桜先生と一緒に記念撮影。背筋が伸びて、とても美しい姿勢です

■取材・文:吉野(編集者/ライター)
家電業界専門誌のライターを経て、企業社内外広報誌(社内報、CSRレポート等)、企業オウンドメディアの編集者を経験。

               
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