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なかなか聞けないドクターの本音がわかる本~ピアリング会員りぼんさんのおすすめブックガイド~

入院中、治療中、なかなか外出ができない中で、読書をされる方も多いかもしれませんね。
また、告知されたばかりの方は、参考になる本を探しているところかもしれません。
今回は、ピアリング会員のりぼんさんが、おすすめの本のレビューを寄稿してくれたのでご紹介します。
ぜひお手に取ってみてください。

がん患者になって初めて知った、医師と病院との付き合い方

「主治医」を持ち、定期的に通院するようになったのは、がんを告知されたのが初めてでした。「患者」としての経験値はほとんどないといった状況だったので、病院やお医者様との付き合い方も初めて経験することがたくさんありました。
病気だけでも持て余してしまいそうなのに、どのように情報収集したらいいか、医療者とどのように意思疎通すればよいか。手探りが続く中で、いつも忙しそうなお医者様が、何を考え、感じているのか、病院とはどう付き合っていけばいいのか理解するためのヒントになりそうな本に出合いました。

まず1冊目
医者の本音―患者の前で何を考えているか 2018年 中山裕次郎著 SB新書(SBクリエイティブ株式会社)

著者はがんと闘う現役の消化器外科の専門医かつ小説の「泣くな研修医」シリーズ(これもおすすめ!)でも知られている作家です。がんと告知されたときにすべき質問や民間医療・代替医療への考え方でといった病気や治療に深く関わるものから、病院の仕組み(なんでいつもあんなに待たされるのか?)や、「ちょっと先生には質問しにくい…」と思う素朴な疑問への答えまでというようなこともいろいろと書かれています。

がん治療に役立つ情報シートとメモのポイント ~ネットでは見つけにくい信頼できる知識~

2冊目も同じ著者によるものです。
がん外科医の本音―患者の前で言わない本当のこと2019年中山裕次郎著 SB新書(SBクリエイティブ株式会社)

これは、診察の時に役立つ「がん治療の通院時に使うシート」やメモすべきポイント、検診・検査についてなど、がん患者として必要な情報だけれど、教えてもらう機会がないことがわかりやすく書かれています。
もちろんネットでは色々な情報を手軽に手に入れることができます。しかし、真贋のわからない情報に振り回されることも多く、何が正しいのか途方に暮れることもありました。
そんな時は、ちょっとデジタルをお休みして、一息ついて温かい飲み物をお供にゆっくりと本から学ぶのもよいのではないでしょうか。

そして、おまけの3冊目。「活字はちょっとしんどい…」という方に同じ内容ではないのですが、コミックエッセイでも気軽にご覧いただけます。
腐女医さーたりが描く患者が知らない医者の世界 漫画:さーたり(現役外科医)・原案:中山祐次郎(現役外科医)(SBクリエイティブ株式会社)2022年

これらの本は私にとって、ちょっとした疑問や聞きづらいことを知り、患者力を向上する助けになったのではないかなと思います。また、出版年が少し前になるので、最初の2冊はピアリングのダイアリーでおすすめして下さっていました。これからも、役に立った本や気になる書籍についてご紹介されているダイアリーも参考にしながらピアシスの皆様と一緒に患者力をアップしていければ嬉しいなと思います。
以上、お読みいただいてありがとうございました。

(文:ピアリング会員 りぼん)


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