医療用ウィッグの準備は、抗がん剤治療が始まる前がおすすめです。
個人差はありますが治療直後は体調を崩すことも多く、身体がだるくて外出する気になれないという方も。
一般的に、1回目の抗がん剤投与から10~20日ほどで脱毛が始まる事が多いです。
脱毛が始まると焦ってしまい、とりあえず今すぐ必要だから!と購入すると、後々落ち着いた時に
「あれ?何か違う・・・」「ウィッグ選びに失敗したかも?」と感じることも・・・。
治療前なら、ご自分の今の髪形に近いウィッグも探しやすく、それ以上に体力や気持ちに少しでも余裕のある時期の方が、自分に似合うウィッグを探しやすいです。
〇普通のウィッグ(ファッションウィッグ)
ファッションウィッグは、自毛のある状態で使用するものなので、肌にあたる部分がチクチクと刺激になったり、通気性や悪くムレや汗が気になることも。
機械で作られているものがほとんどですので、脱毛中の頭のサイズの変化にうまくフィットしなかったり、毛量も多く、ファイバー独自のテカリが気になることも多いです。
〇医療用ウィッグ
抗がん剤治療で脱毛した状態から自毛が回復するまで、頭のサイズは変化します。
医療用ウィッグは、この変化に対応するよう、伸縮性のある素材でできているものが多いです。
また、肌に直接あたる部分が刺激の少ない素材で出来ていて、治療中の敏感になった肌にも優しく、軽くて通気性がよく、長時間使用しても負担になりにくいのが特徴です。
ファッションウィッグは数千円で購入できるものが多く、医療用ウィッグとして売られているものでも、インターネット通販なら1万円台から、セミオーダーやフルオーダーでは数十万円と高額なものまで様々あります。
〇人工毛
ファッションウィッグは大半が人工毛でできています。
医療用ウィッグでも人工毛が使われていますが、普通のウィッグに比べ材質が良く、テカリも抑えられいます。
お手入れは簡単ですが、非耐熱の素材はドライヤーやアイロンはNG。
間違って熱を加えるとスタイルが崩れたり、毛が溶けてちりちりになってしまうので注意が必要です。
耐熱素材のものに関しては、アイロンやドライヤーが使えますので、その時の気分によってカールをつけたり変化が楽しめます。
〇ミックス毛
人工毛と人毛の良いとこ取りが、このミックス毛です。
人毛が使われている分、手触りや髪の艶など、見た目もかなり自然です。
手入れは人工毛のようにカンタンで、価格も抑えられています。
肌に直接ふれる顔まわりの毛は、チクチクしない人毛を手植えするなど、抗がん剤治療中の肌に優しい配慮がされています。
〇人毛
見た目の自然さでは一番ですが、人毛100%のウィッグは数十万以上するものが多く高価です。
人毛は自分の髪のように自由にアレンジできますが、人毛でできているため、雨に濡れたりシャンプーなどのお手入れ後にはスタイルが崩れますので、こまめなお手入れが必要です。
徐々に色あせるので、毛染めをすることもあります。
通販では比較的価格が抑えられた人毛ウィッグもありますので、ヘアアレンジが好きな方、毎日のお手入れを楽しんでできる方におすすめです。
〇通販
通販のウィッグには、医療用OKと書かれていても品質が良くないものもあるので、出来ればJIS認定、M.Wig認定がされたものを選びましょう。
サンプルを取り寄せて自宅で試着できるメーカーも多くなってきたので、通販で購入を考える場合は、事前に試着ができるメーカーがおすすめです。
JIS認定とは、日本工業規格(JIS規格)の4つの認証試験すべてに合格しているもの。
M.Wig認定とは、日本毛髪工業協同組合が行う、医療用ウィッグとして適した製品かという認定です。
〇店舗
ウィッグスタイリストと相談しながら試せるので安心して購入できます。
個室が用意されている店舗も多く、家族や友人、小さなお子さま連れでも行きやすく、相談しながらウィッグを選べます。
ウィッグの着け方や自宅でのお手入れ方法なども直接聞けるので、サロンが近くにある場合は一度覗いてみてはいかがでしょうか。
自治体によっては、医療用ウィッグの購入に助成金の制度があります。
こちらに助成金制度を導入している都道府県をまとめていますので、ご参考ください。
ウィッグについてご説明させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
ウィッグの種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない。
そんな時に、ここでお話した内容が少しでも皆さんの手助けになれたらうれしいです。
AQUADOLLの医療用ウィッグは、JIS認定、M.Wig認定済み。
通販はもちろん、直営サロンやパートナーサロンではウィッグスタイリストが一緒になってウィッグ選びのご相談に応じますので、お近くにサロンがありましたらお気軽にサロンへお立ち寄りください。