今回のコラムでは治療後の頭皮ケアについて、ポイントを解説します。
髪が生え始める時期は、薬の種類・治療の流れ等で個人差がありますが、薬剤の作用がなくなるころ、治療終了後1〜2カ月後が一般的なようです。
この時期の発毛は通常と比べるとまだ不安定で、生え始めた毛にクセが生じたり、髪のもととなる細胞の中で作られるメラニンの生成もまだ不十分なため、白っぽい毛が混じったり、全体に白髪となってしまったりといったケースもあります。
治療後のくせ毛の理由はいくつか考えられますが(薬の影響はもちろんですが)
図のように柱のような役目をしていた髪が急になくなることにより、頭皮がたるむためだと考えられています。
もとの髪の長さに戻るには、髪の成長スピード(1ヶ月で約1cm)×伸ばしたい長さ=必要な月数とお考え下さい。
治療後、自毛が少しずつ戻ってきたことが確認できたら気を付けていただきたいことがあります。
生活サイクルを整えることも、健全な発毛のためには大切です。
「お肌のゴールデンタイム」というコトバ、聞いたことがある方も多いと思いますが、夜22時から2時に眠ることが大切というのは、睡眠中に分泌される成長ホルモンに着目して、です。
寝入って最初の深い眠りの際に大量に分泌される成長ホルモンは、体の成長だけではなく、細胞の修復、たんぱく質の合成、新陳代謝の促進など、美容や健康に欠かせないホルモンです。
お肌だけでなく、髪や爪にもとても良い効果がありますので、いつもより睡眠時間が少ない日でも、朝はできるだけ同じ時間に起きて、生活リズムが崩れないようにしましょう。
抗がん剤治療後に頭皮の状態が落ち着いてきたら、頭皮マッサージを始めてみましょう。
腫れやかゆみ、痛みなどを感じる場合は避けたほうが良いですが、問題ない場合は、頭皮を揉みほぐすことで血行が良くなり、髪にも栄養が行き届きやすくなります。
シャンプー時、泡立てたシャンプーを全体になじませたら、指の腹で頭皮を寄せるように押していきます。
爪を立てないよう、心地よいと感じる程度の力加減で大丈夫です。
【ポイント①】毛穴の汚れを押し出すようなイメージで、頭皮を動かします。
【ポイント②】前髪が生えるあたりや頭頂部は血行が悪く、頭皮がつっぱっている事が多いので、髪の戻りも遅くなりがち。このあたりは特に、ゆっくり、じっくり、頭皮をもみほぐしてあげましょう。
発毛が始まり、頭皮の状態が落ち着いてきたら、頭皮が清潔な状態である夜のシャンプー後、または毛穴が緩んだ状態である朝などに育毛剤を使ってマッサージするのもおすすめです。
こちらにマッサージの仕方を動画でご紹介していますのでご覧ください。
かんたん!3分で出来る頭皮マッサージ
抗がん剤治療後の脱毛中はウィッグや帽子などで頭皮を覆って過ごすことが多くなると思いますが、自宅でくつろぐ時間には、できるだけ外して頭皮を休ませてあげましょう。
また、今回シャンプーやマッサージの仕方をお伝えしましたが、全部しなきゃ!と頑張りすぎると逆にストレスになってしまいますよね。
ここでお伝えした中で、何か一つできればいいな。くらいに、気軽に行っていただければと思います。
また、くせ毛や白髪が生えてきたからとすぐにパーマやカラーをするのはあまりおすすめできません。
頭皮の状態が落ち着くまで、最低半年程度は期間をおき、事前にパッチテストを行ってから受けるようにしましょう。
前回に続き、治療後の頭皮ケアを中心にお伝えいたしましたが、いかがでしたでしょうか?
最近では、ネットショップやドラッグストア等で頭皮マッサージ専用のグッズが色々と販売されています。
手にしびれがあってマッサージをしたくても出来ない、忙しくてゆっくりできないという方でも、そういったグッズを活用するのも良いかもしれませんね。
AQUADOLLでは、これからも医療用ウィッグのことはもちろん、ウィッグケアや髪のお悩みに役立つ情報をお届けいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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